長谷川桜子の「アロマ」ガイド

環境のための芳香

オフィスなどのしごと場

オフィスなどのしごと場では、ほかの人のにおい、例えばアフターシェーブ、コーヒー、強い香水、たばこの煙、コピー機の薬剤などのにおいが立ちこめて、ひどく息苦しくなることがあります。日が重なるにつれ、このためにしごとの能率が落ちることもあります。

エアコンの設備のある建物

エアコンの設備のある建物では、窓がぴったりと閉じられていて、新鮮な空気がぜひほしいと思っても、窓をあけるのが不可能なことは非常によくあるものです。しかし、自分のまわりに何かの精油を2縲鰀3滴まき散らせば、あたりの空気を大幅にリフレッシュすることができます。

マグで簡単!アロマセラピー

精油類は熱に接しますと、ふつうよりもずっとはやくその芳香を放ちます。近くに熱源がない場合、たいていの人がいちばん手に入れやすいものといえば、熱いお湯を入れたマグ(陶器または金属の取っ手つきジョッキ型のコップ)でしょう。このなかに精油を数滴落とすのです。ローズウッド油とか、レモン油やベルガモット油のようなかるいカンキツ系の精油とか、あるいはローズマリー油のような新鮮なハーブ調の芳香は、あたりの空気を香らせるだけでなく、心にフレッシュさと明晰さをもたらしてくれます。

精油の消毒殺菌特性

精油はすべて消毒殺菌特性がありますので、精油を使用しますと、私たちをとりまいている空気のなかの細菌からある程度、私たちを守ってもくれます。エアコン設備のある建物のなかでしごとをしている人びとは、くり返し同じ病気にかかったり、無気力になったりするという実験報告がありますが、これはあたりの空気がとても不健康になる場合があることを示しています。

建造物内症候群

労働環境のせいでおこるこの不健康のパターンは、「建造物内症候群」と呼ばれ、ひろく知られています。日本のある会社は、いま芳香の蒸気をオフィスや銀行の空調設備と組みあわせていますが、レモン油がしごとの効率を高め、エラーを減少させることがわかりました。すべてのビルにこういう設備がとりつけられるまでは、私たちはハンドバッグや書類かばんのなかに自分専用の「環境芳香」剤を入れておいて、必要になるたびにそれをとりだして使うことができます。