長谷川桜子の「アロマ」ガイド

暮らしの中のアロマセラピー

花の香り、草の香りで、美しく、ヘルシーに咲きましょう。

クラリセージ油のもつ力

太陽の光をおおいかくす大きな黒い雲。これが私が抑うつ症になるとき、その抑うつ症をいいあらわすことばです。私たちの大半は、いつかは抑うつ症にとりつかれるもので、そのあらわれかたも人によっていろいろとちがいます。

クラリセージ油の幸福感

クラリセージ油が幸福感をいだかせることを知って、頭がくらくらしすぎはしないかと心配して、しごと場でこの精油を使おうとしない人びとがいます。しかし、私はときおり自分のしごと場でクラリセージ油を用いるのが好きです。オフィスでも、あるいは、特に被写体になるモデルのおしごとのとき、どんな環境下でも心と体をしっかり機能させるため、いつも健やかに明るく表情豊かな心でいられるためにも、とても役にたってくれるのです。

感情を明るく高めるもの

クラリセージ油について、私はこんな考えかたをしています。私たちの感情をエレベーターかリフトのようなものと思って下さい。そして、私たちの正常な状態は一階なのです。抑うつ症に襲われると、私たちは地下一階にまでおりていきます。幸福な感じがするときには、二階にあがっているわけです。クラリセージ油には、私たちを一階分ひきあげる力があるのだと考えて下さい。

精油でさまざまにちがった経験をする

私たちが抑うつ状態にあれば、この精油は私たちを一階に戻してくれます。でも、私たちがもう正常であるならば、二階にのぼらせるのです。こう考えれば、いろいろな人がこの精油でさまざまにちがった経験をするわけがわかるように思います。しかし、ふつうの標準にしたがえば、クラリセージ油は感情を明るく高めるものとされています。

乗物酔いに特効のある精油

吐き気をもよおしたとき、(食事をすませたあとでしたら、)ペパーミント油の香りを嗅ぐことが効果的です。ペパーミント油には健胃作用(胃を鎮静させます)があるためです。

乗物酔いの原因

神経が緊張していることも、乗物酔いの原因になります。そんなときには、ラベンダー油の香りのほうがいっそう有効です。この精油には緩和作用と鎮静作用があるためです。びんから精油をこぼすことなくこれらの精油を使用するいちばん容易なやり方は、ペパーミント油やラベンダー油を1滴ティッシュペーパーに落として、その蒸気を吸いこむことです。

車酔いしやすいとき

車酔いしやすいときには、旅行の前や旅行中にとる食べ物は、注意ぶかく考えて選ぶことが大切です。ラベンダー油やペパーミント油をティッシュペーパーにつけて嗅ぐ方法は、気分の悪さを鎮める精油の蒸気を吸入するもっともらくなやりかたです。

精神的な疲労には

精神を刺激する精油はいくつかありますが、その効果の点でバジル油にまさるものはないことを知りました。熱いお湯を満たしたボウルとか、特別にデザインした芳香拡散器とかといった熱源に1縲鰀2滴バジル油を注ぎますと、私はまるで海岸の遊歩道を散歩するときのようによい気分になります。それも、ただ精神的に敏活になったと感じるだけでなく、リフレッシュしたという気持ちにもなるのです。

オフィスでしごとをする方

私はオフィスでしごとをする方がたに、机のなかにバジル油のびんを一つ入れておいて、午後のなかごろ、つまり午後五時になるのがまだはるかさきだと感じられるときや、どうしても残業をしなければならないのだけれども、自分の脳がそれをうまく処理できるとはとても思えないときなどにこれを使用することをおすすめします。

過重なしごとをする方

過重なしごとをする病院の医師たちが、目をさましているために苦闘しているという新聞のルポルタージュを読んで、私はこのお医者さんたちがバジル油をひと嗅ぎできさえすれば、ちょうどコーヒーのように、しかもコーヒーとちがって腎臓に少しも負担をかけることなしに、脳の細胞を元気にさせることができるのに、と考えることがよくあります。

カンキツ類の精油

しごと場であっても、家であっても、車のなかであっても、疲労が問題となるあらゆる状況のもとで精神を刺激し、しかも申し分なく安心して用いることができるそのほかの精油としては、ローズマリー油、ローズウッド油、レモングラス油、それにレモン油、オレンジ油、グレープフルーツ油などのカンキツ類の精油があります。

元気を回復する必要があるとき

元気を回復する必要があるとき、ローズマリー浴やバジル浴はとても効果的です。バジル油の、脳を刺激する成分は皮膚にも刺激を与えるため、使用するときには注意しなくてはいけません。お湯をいっぱい入れた浴槽に2滴だけこの精油を入れ、十分にお湯をかきまぜて入りましょう。